Satin – E-mail Interview(日本語)

2018年撮影の最新ショット。

 

S-ROCK:前回は基本的な質問をまとめた質問状に回答して頂きました。今回は貴方のアルバムやキャリア、思い等についてお伺いしたいと思っています。

まず最初に、貴方のソロ1stアルバム”SATIN”が、ANDERSTEIN MUSICでCD-Rヴァージョンが完売した後、ボーナストラック入りで先月日本発売されました。それについてどう思いますか?

Satin:言葉で表現するのは不可能だけど試してみるよ、こんな感じかな。

君は自分の「小さな」曲達を書き、それらをレコーディングして、ミックスとマスタリングをして、発売したら突然バン!もうそれらは「小さな」曲達じゃなくなるんだ。それらは「大きい」曲達に変化する、何千もの人達に聴いて貰って、世界中のラジオ局で流して貰って、ポッドキャストで語られ、SNSで拡散されて、雑誌やサイトでレビューされて、人々がそれらの曲達を一緒に歌い、パーティーで流したり、聴いて涙して、愛を交わし、曲についての個人的な意見を持つ。7時間の時差のある土地に住む誰かが居て、その人がそれらの曲達を作品としてチェックしてくれているのを知るのは、とても幸せっていうだけじゃなくて、本当に光栄な事なんだ。

 

 

S-ROCK:ANDERSTEIN MUSICが”Satin”アルバムのジャケットを差し替える事を提案して、貴方はそれに同意しなかったと聞きました。貴方がソロ・アーティストだという事を示す為に写真をそのままにしたかったのですか?

Satin:いや、それは違うよ。ANDERSTEIN MUSICからはジャケット変更について連絡を受けた事はこれ迄ないんだ。デビュー・アルバムの日本盤ライナー・ノーツで、(BURRN!の)藤木昌生氏からジャケットが白黒の俺の写真だという事についての質問があったんだ。それに対しての俺の答えはこうだったよ。

「このアルバムにはタイトルがないんだ。それはアーティストの名前”Satin”さ。だからアーティストの写真で行く事にしたのさ」

S-ROCK:”IT’S ABOUT TIME”アルバムの各曲解説をお願い出来ますか?”SATIN”アルバムの曲については日本盤のブックレットで読めますし、是非知りたいです。

Satin: Look Up In The Sky

ヴァースとプレ・リフは昨年書いて、コーラスとブリッジ(ソロの後)は14歳の時に書いたものなんだ。

コーラスの歌詞は童謡みたいなんだ。内容は、俺が来たるライヴにそわそわしていた、というもの。ある晩家のポーチで座っていた時、空を見上げて星をじっと見ていたんだ。様々な色に光る1つの星を見つけて、その星だけに視線を固定したんだ。毎晩その星に「語りかけて」、ちょっと変だけどライヴが上手くいく様に助けてくれ、とその星に願ったのさ。そしてライヴは素晴らしく上手くいって、全てを上回ったんだ。その状況に対してあの星が何かをしてくれた訳じゃないのは分かってたけど、そのアイディアが気に入ったから曲を書いたのさ。

毎冬あの星がノルウェーのこの地に現れると、見つけて微笑むんだ。

I’ll Never Let You Down

この曲は1stアルバムに収録されていたかも知れないんだ。このアルバム用に最初に完成した作品。ヴァースの中にちょっとだけDesmond Child風の変調ヴァイブが続くんだけど、彼は常に俺の好きなソングライターの1人だから、俺にとっては、それが悪い事にはなり得ないのさ。

コーラスの中のカノン・ボーカルも気に入ってるんだ、びっくりするひねりがあるからね。

Waiting For Someone

この曲は身近な大切な存在。数え切れない修正を経て、仕上がりにとても満足してるんだ。歌詞の内容は、「他者に求められていると思う事をする」昔からある話についてで、そして勿論君は痛い目に遭うのさ。君が実際に待っているのは君自身だから。

Use It Or Lose It

この曲は君を80年代初頭に引き戻すよ。14歳の時に書いた曲だけど、歌詞は書き直したんだ。イントロやヴァース、コーラスで演っているリフが基になっているよ。

The Damage Got Done

これも初期の作品の手直しをしたもの。嫉妬についての曲なんだ。君が持っていたものは正しかったという事を君が最初に悟った時、その事実の後で、彼女はもう居ないのさ。

「現代の80年代ロッカー」とこれを呼ぼうかな。

This Time

あー!この曲が大好きなんだ。この曲の最初の案は98年に出来ていたよ。新たなコーラスを加えて、歌詞の幾らかを書き換えたんだ。

Heading For A Fall

ノルウェーの「全国ロック王座決定戦」で98年に兄と一緒にこの曲のアコースティック・ヴァージョンを演ったんだ。たった2本のアコギだけで7人編成のバンドやダンサー付きのアーティスト達等と競い合った。俺達は2位だったんだ。審査員の1人が俺達に言ったのは、「君達を優勝させられなかったんだ、優勝者はちょっとしたツアーをしなくてはならず、アコギの2人組では物足りなくて、バンドが必要だった。でも君達が勝者だと思わざるを得ない」という事。

この曲は、俺が取り出してこのアルバムの為に手を加える迄、その後18年間引き出しの中に入れられていたんだよ。

 

 

Who You Are

この曲は昔書かれたものだ。ブリッジは当初コーラスだったんだ。とてもキャッチーでアップビートの曲なんだ、真のSatinスタイルでね。

True Love

アルバムの他の曲より少しヘヴィーな1曲。これも10代の頃書いたもので、叙情的な仕事が幾らか含まれている。2つの主なリフが曲を進めていて、ちょっとオールド・スクールっぽいと思うんだけど、俺はKISSの大ファンだから、それが理由だろうね、へへ。

Lying Eyes

この曲はデビュー・アルバム用に予定されていたんだ。1stに入れない事になった時、次の作品で使おうと思ったのさ。この曲のエネルギーが大好きだから、トラックリストからこの曲を外した時は自分の決定に迷った位だ。

It’s Unbelievable

01年に書いた曲。キャッチーなコーラスのある素晴らしいアップテンポの曲だよ。まやかしゼロで最初から最後迄楽々と進んでいくよ。歌詞は、低い自尊心について触れている。成功する為努力しない奴等の中に混ぜられてしまった様な気分に君がなった時、多分彼等はみんな恐らくそうしようとするだろうけれど、でもそれは彼等には困難なんだ。

Set My Own Heart Free

イントロのリフは04年に作られたものだけどヴァースとコーラスとブリッジは新しいよ。It’s Unbelievable同様、日本盤のみに収録されているんだ。

S-ROCK:音楽を製作する際は、音が先ですか、それとも歌詞が先ですか?そして何が貴方の音楽にインスピレーションとアイディアをもたらすのでしょうか?

Satin:10回の中9回は音楽が先だよ。頭の中にメロディーが浮かんだ時は、絶対に歌詞に合わせてメロディーを変える事はないんだ。元のメロディーに合う文を探すのに何ヶ月も使う方がいい。メロディーが浮かんだら、まさにそのメロディーが浮かんだ理由がある筈だと信じてるから、何があっても変える事なんてないさ!

インスピレーションやアイディアはありとあらゆる事から得られるよ。電車で泣いている赤ちゃんの鳴き声がメロディーの取っ掛かりになったり、床にフォークを落とす事が曲のビートに繋がったり、マクドナルドで小耳に挟んだ会話が歌詞の取っ掛かりになったりする。「アンテナ」は見えなくても出ているんだ。

S-ROCK:ソロ作品では貴方が全ての楽器を演奏しています。将来ライヴをやる予定はありますか?やる時はライヴの為に演ってくれるミュージシャンを雇うのか、バッキング・トラックを使って歌うのですか?

Satin:みんな俺にライヴをやって欲しいと思っているし、他のミュージシャンとバンドで俺と一緒に演りたいというオファーを沢山貰ってきた。どうなるか様子を見ているんだ、でも今はこのプロジェクトでライヴ活動をする予定はないよ。

ライヴを開催するのに絶対ミュージシャン達を雇うよ、実現の折にはね。バッキング・トラックには心底反対する。だってステージ上に居るのに何故CDと同じ音を出そうとしなくちゃならないんだい?曲にはライヴ・ヴァージョンとスタジオ・ヴァージョンの両方が存在するのがいいと思うんだ。

「カラオケ」ヴァージョンの意義が見出せないんだよね。それはファンのみんなや一般の人達が彼等自身で楽しむものだと思うからさ。もし君がトルバドゥールなら、ああ、バッキング・トラックを使うだろう。君達がデュオなら、ああ、バッキング・トラックをやはり使うだろうね。君達がトリオなら、ああ、幾らかはバッキング・トラックを使うだろう。でも君がバンドをやっていて、音楽を演奏し、作り上げているなら、自分達で演奏しようよ 😉

みんなが楽しんでいて曲を一緒に歌ってくれているのを見たら、コーラスをもう一度演って彼等を歌わせるさ。ギタリストがジャムってて、ソロを弾き倒していたら、ソロ部分を延ばして彼に続けさせる。観客を読み取り、ハコの雰囲気を感じ取るのさ。君と観客はお互いにエネルギーを与えるんだ。君がコンピューターで音楽を管理していて、コンピューターが終了しましたと言えば君は終了している。勿論君はコンピューターを君のセットに合わせてプログラム出来る。でも俺はその必要性を感じないんだ。

S-ROCK: IT’S ABOUT TIMEアルバムのブックレットの背表紙にこんなメッセージがあります、「このアルバムを手にする事で君の手を”汚して”くれてありがとう」このメッセージからファンに何を見つけて欲しいと思ったのでしょうか?

Satin:欧州、特に北欧では人々はもはやCDは買わないんだ。彼等はSpotifyやTidalやApple Musicを利用している。年齢が上の世代の人達の幾らかはCDを買ってはいるけど、彼等の子供達や孫達が親や祖父母達にデジタル世界を教えている。だからCDを買う人達は益々減少の一途だ。だから俺は本当に、猛烈に、心からCDを手にして買ってくれた人達に感謝している。彼等は俺をサポートし続けてくれて、俺の音楽にふさわしい扱いをしてくれているからね。

 

このアルバムの中に”Anyway”が収録されています。

 

S-ROCK: PEGASUSというバンドについて教えて頂けますか?貴方はお兄さんのRonnyと一緒に活動していますよね。12年にSpellemannprisenを獲得し、16年には”Anyway”という曲でMELODI GRAND PRIX(EUROVISION SONG CONTESTのノルウェー国内大会)に出場しました。

Satin:俺達はPEGASUSを始めたんだ、軽めのカントリー・ロック・バンドだよ。06年から、これ迄に11枚のスタジオ・アルバムを発売している。今は新しい音楽の製作中なんだ…そうさ、俺達はSpellemanspris(ノルウェーのグラミー賞)の俺達の該当カテゴリーで「年間アルバム賞」を獲得したよ。Melodi Grand Prix (MGP) は出場して本当に楽しかったよ。ノルウェーではWIG WAMが2回出場していて、スウェーデンではH.E.A.TやECLIPSEがスウェーデン版 (Melodifestivalen) に出場しているんだ。ノルウェーではTV中継を国民の1/3近い人達が観ているんだよ。

 

 

S-ROCK:“GODS OF THUNDER: A NORWEGIAN TRIBUTE TO KISS” アルバムに、貴方は”The Magic KISS Medley”を提供しています。1曲ではなかったのは、1曲に絞れなかったのか、メドレーをやりたかったからですか?

Satin: 04年の話だよ、2、3日眠れない日が続いた後、俺はギターを膝に乗せてポロンと弾いてたんだ。あるKISSの曲をつま弾いてボソっと口ずさんでみた。そうしたら突然、ギターである曲を弾いて歌は別の曲を歌っている事に気が付いた。それが上手く行ったんだよね。

うーん、これは面白いぞ。すっきり目覚めて、考えたんだ。

他に俺がマッシュアップ出来るKISSの曲はあるのかな?ああ、あったんだ。

それで俺はKISSの曲の合体形を完成させたのさ。幾つかのパートでは、ある曲の音楽があり、別の曲の歌詞を持ってきて、3曲目のヴォーカル・メロディーを一緒にしてみた。5分間に30のKISSの楽曲を詰め込んだのさ。同時に最大3曲あるのに、聴いてみるとまるで1曲なんだよね…俺は、ノルウェーのKISS ARMYのフォーラムに投稿する事をあるメンバーから説得された。他のフォーラムのメンバー達から反応が返って来て、3番目のメッセージはKISS ARMY Norwayの管理人で、フォーラムから曲を削除する様に要請されてしまったのさ。彼はあのプロジェクトのプロダクションを開始して、俺のKISSミックスを収録したかったのさ。彼は曲のタイトルを”The Magic KISS Medley”に変更したんだ、俺が完成させたものは、彼の言葉を借りれば「魔法」だと彼が思ったから。発売記念パーティーでは入り口でクイズが書かれた紙が手渡された:「このメドレーの中に何曲KISSの曲が使われているか分かりますか?」彼等は俺の曲を流してくれたのさ!あの夜は誰もまさか30曲も使われているなんて想像出来なかったんだ。

S-ROCK:貴方はいつもメッセージの最後に”Stay Gold, S*”と書きますよね。貴方にとって「素晴らしい(純粋な)ままでいて」とはどういう意味を持つ言葉なのでしょうか?

Satin:ことわざにもある様に、「誰もが体重と同じ重さの金の価値がある」という言葉が好きなんだ。

金は最高を、ナンバー1を、勝者を意味するだろ!

だから俺が文の最後に「素晴らしい(純粋な)ままでいて」と人々に向けて書く時は、俺はこう伝えたいんだ:

「君は最高だ、君は良い人で体重と同じ重さの金の価値がある、そのままで居てくれ、変えちゃ駄目だ」

S-ROCK: Sの文字と星を組み合わせた貴方のアーティスト・ロゴについて教えて下さい。Sは多分Satinからきていて、星は有名人という意味のスターという事ですか?それから、どうしてソロ・アーティストとしてのアーティスト名をSatinとしたのですか?

Satin:俺にとって星とは、夢を追い続けて成し遂げる時に輝く方向指示器の様なものなんだ。”IT’S ABOUT TIME”アルバムの中の”Look Up In The Sky”のコーラスの中で歌っている様にね。

「夜空を見上げてごらん

明るく輝く星が見えるだろう

夢が実現する様に努力するんだ

君が見たその星は君の為にいつも輝くだろう」

少し童謡じみてるけど、前にも書いた通り、これを書いた時俺は14歳だったんだ。

だから、Sは俺 (Satin) を象徴していて、星は「俺の夢を叶えてくれたもの」を象徴しているんだ。

Satinは、俺が17、18歳の頃やっていたバンドの名前だったんだ。このソロ・プロジェクトが実現する迄使うチャンスがなかったんだよ。

S-ROCK:貴方のいつもお気に入りのバンドはKISSとBON JOVIですよね?それらのAOR/HRバンドは貴方にどの様な影響を与えていますか?それぞれのバンドのお気に入りの曲はどれですか?

Satin:6歳の時にKISSとBON JOVIのファンになったんだ。それからというもの、彼等は俺に多くのものを与えてくれている、いわば俺のDNAの一部みたいなものだね。

昔の名曲達から1曲を選ぶのすら物凄く難しいんだ。どうやって選べって言うんだい?完全に不可能だよ!

S-ROCK:最近のノルウェーの音楽シーンをどう思いますか?日本は、人々がストリーミングや音楽ファイルよりCDを好む稀有な国の1つです。そして、80/90年代に100万枚以上売っていた著名アーティストですら10万枚売るのが困難な時代となりました。日本ではゴールド・アルバム獲得には10万枚以上売る必要があります(03年から邦楽・洋楽共通となりました)。

Satin:答えないよ!「手を汚して」のくだりのちょっと前の質問で詳しく答えてるからね。

S-ROCK:現時点で既に決まっている将来の予定はありますか?ソロ活動用の新曲作りは既に始まっているのでしょうか?

Satin:ああ、既に2、3曲作業に入っていて、素晴らしいんだ。完成品として形にする事を開始するのを楽しみにしているよ。

S-ROCK:弊サイトに訪問する貴方の日本のファンにメッセージを頂けますか?ありがとうございました。

Satin:やあ、みんな!

訪問してこのインタビューを読んでくれてありがとう、本当に感謝しているんだ。

そして忘れないで、素晴らしい(純粋な)ままで居る事を。

S*

 

 

(Discography)

SATIN (2014, VERUM MUSIC / 2018, ANDERSTEIN MUSIC)

IT’S ABOUT TIME (2017, VERUM MUSIC / 2018, ANDERSTEIN MUSIC)

ONE STEP CLOSER – PEGASUS (2016, TYLDEN & CO.)

他のPEGASUSのアルバムについては、DiscogsのPEGASUSのページをご参照下さい:https://www.discogs.com/ja/artist/5095704-Pegasus-33

GODS OF THUNDER: A NORWEGIAN TRIBUTE TO KISS (2006, VOICES OF WONDER)

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