Roger Ljunggren – PAL E-mail Interview(日本語)

 

貴方達には長いキャリアがあって、お互い長い間知り合いです。その長い間を経てどの様にPALを始める事になったのでしょうか?

Roger: Peterと俺(Roger)はSkaraの食料品店で逢ったんだ、Peterはスペインで過ごして戻ってきた所だったよ。お互い逢って確かめなくちゃ、と言ってたからそうしたんだ。俺はこの間Peoの”WELCOME TO THE PARTY”アルバムをレコーディングしたし、PeterはMEAN STREAKのアルバム”BLIND FAITH”をMax Normanと製作中だったんだ。長年お互いを知っていて初めて何か一緒にやろうと話し合って、俺は幾つか曲のアイディアを録音し始め、Peo Petterssonをシンガーに、と俺達は心に思っていたんだ。俺達は2人共昔何年も彼と一緒に仕事をした事があったし、彼の声こそ完璧だろうと思ったからね。デモを最初に作ったのは”Leaving This Town”だったよ。その結果に満足したし、そうしてPALは既成事実になったんだ。

貴方達はMauritz Pettersonをドラマーとして迎えました。彼はどういったキャリアの持ち主なのか、そしてどういう経緯でPALに加入したのですか?

Roger: PeoとPeterの2人がこの若いセッション・ドラマーの技量を知っていて、何年か前から知り合いだったんだ。だから彼はこのアルバムのドラム・ワークを要請されたのさ。そして彼はすばらしい仕事をしたし、俺達が求めていた人材だったよ。

そしてPALの名前は貴方達の姓に由来していますよね、他に何か意味がありますか?例えば「友達」のPALとか、欧州、アフリカ、ACEAN等で採用されている映像システムPAL等。

Roger: PALには君が言う通り異なった意味合いがあるんだ。主な所は姓から来ているけれど、友達は平等に大切なものだという意味もある。俺達は一緒に音楽を作ってきた旧友同士だからね。

 

 

貴方達のデビュー・アルバムPRIMEのそれぞれの曲を紹介して頂けますか?どの曲が貴方のお気に入りでしょうか?現時点では楽曲は全てRogerとPeterが作っていますが、将来は他の組み合わせで作曲される可能性がありますか?作曲、作詞をする際何が着想の基になるのでしょうか?

Roger: 正直に言うと好きな曲は次々変わるんだ。2、3曲だけ選ぶのは本当に難しいよ。1つとても興味深い事に、欧州の複数のロック・ラジオ局のリストを見てみたら、アルバムの全曲がかけられているんだ!こんな事は過去になかったよ。だから俺は、俺達は多様な好みに対応出来て、極めて強力でメロディックな質を持ったアルバムを作る事が出来たと思っているよ。作曲については次のアルバムでもPeterとRogerが担当するさ。
音楽のインスピレーションについては、俺達が聴いて育ってきた全ての音楽からだけじゃなく、最近気に入っているより現代的なものからも得ているよ。例えばポスト・パンクのジャンルは俺達みんなが好きな沢山のエネルギーがあるよね。
歌詞は人生そのものさ、過去と現在生きている人生両方からね。

 

Heads Or Tails

俺達の人生に偶然起こる様々な物事の事実を歌っているよ。俺達はみんな計画を立てるのに一杯一杯で、運命を形作ろうとするけれど、俺達が絶対にどうする事も出来ない事が本当に沢山あるのさ。

Carry On

人生は旅さ。この歌詞では物語を語るのにアメリカのいろいろな場所を使っているよ。物語は全く人生の事で、踏ん張って最善を尽くそうとしている、という内容なんだ。

Hiding Away From Love

この曲は関係が際どいビジネスだという事を示している。誰かが何度も傷付けられてきた時は、愛や伝統的な人生から離れる方が楽だろうからね。

Double Nature

この曲は、家で帰りを待つ子供達を持つ旅するミュージシャンは、2つの異なった世界で生きる様なものさ、という内容。何処かの空港で搭乗を待ち続ける日があるかと思えば、別の日は家で病気の子供の看病をする、という様な感じでね。

Wildfire

Wildfireは俺達の音楽の中に見つけようとしている感情を表しているんだ。高揚する様な気持ちや人生より大きくなっていく何かを感じる思いだね。その意図は幸せで良い雰囲気の中を流れていくんだ。

What We Could Have Been

写真のアルバムを見返していくと思い出が蘇るよね、いい事も悪い事も。愛する人を失ったり、終わった関係とか。その質問は必然的さ、もし俺達が争っていたら何が起こった?俺達はどうなれていた?

 

(L to R) Peo Pettersson (Vo & Hammond), Mauritz Pettersson (Ds), Peter Andersson (B) & Roger Ljunggren (G).

 

Nowhere Left To Go

移ろい消えていく愛と、本当に後戻り出来ないと悟った瞬間の歌。

River Runs Dry

この曲は裏切りについての歌さ。恋人か、もしかしたら友達かも知れない。本当に信頼していた誰かが偽者だった時の事だ。そういう状況から立ち直るには力が必要だよね。

Older And Wiser

年を取って少しだけ賢くなるという事を歌っているよ。争いや、労力をかける価値がない人達の事。もしくは時には一歩下がって新しい計画を立てる時だと悟る事だね。

Leaving This Town

Leaving This Townは人生の新たな進路と俺達が生きていく方法を求めている事についての曲さ。PALの為に最初に書かれた曲なんだよ。

One Step Away

これは無条件の愛の宣言の曲。全てが上手くいっている時に祝福の気持ちだよ。

Time After Time (Japan bonus)

俺達は過去の失敗から学んで十分賢くなるべきだと思うのだけど、残念ながらそうじゃないよね。俺達は何度も同じ事を繰り返して、結局何故と考える事になるんだ。何故そうなる?分からないよ。

 

貴方達がこれ迄演ってきたバンドの数々とPALの最大の違いは何でしょうか?

Roger: 今回俺達は昔懐かしいAORやメロディック・ロックにがっちり縛られていないと思ってるんだ、ずっと前に他のバンドでやってきた事だからね。より最近のロックからインスピレーションを得ているし、時にはポップスですら、でそれをより伝統的なロックのアレンジとブレンドしてみたりしてさ。俺達がやろうとしているのは、最も重要な成分としての多くのエネルギーや積極性を持った楽しい感じのロックだと思うんだ。

 

 

今回貴方達は日本でANDERSTEIN MUSICと契約を結びました。彼等の会社は日本の南の大きな島九州にある長崎県にあって、東京から遠く離れています。彼等とはどの様に連絡を取り始めたのでしょうか?

Roger: ANDERSTEIN MUSICとの連絡は、AOR HEAVENのGeorg Sieglがしてくれたんだ。Peoは既に彼等と繋がっていたけれど、Peterと俺はMARQUEE/Avalonとしか仕事をした事がなかったんだ。でも俺達は素晴らしいと確信しているよ。彼等は多くの良いバンドと契約しているからね。日本でANDERSTEIN MUSICからPALのPRIMEアルバムが出た事は大きな誇りだよ。

S-ROCKサイトを訪問してくれる日本のファンにメッセージをお願いします。

Roger: 日本でPALのPRIMEアルバムを発売出来た事は俺達にとって大きな誇りなんだ。多くの強力な曲が詰まった、本当にご機嫌なアルバムだから、君達が受け入れてくれるといいな。
少しだけ現代的なひねりを伝統的なメロディック・ロックに加えていて、どんな場面にも合う音楽なんだ。
だから、レコードをかけてロックしようぜ!

 

(Discography)

PRIME (2018, AOR HEAVEN / ANDERSTEIN MUSIC)