CROSSFADE (2004)(日本語)

 

*プロジェクト*

CROSSFADEは、GのLars HallbäckとKeyのRichard Stenströmが1999年に曲を書き始めた時に始まったプロジェクトだ。後に、ある共通の友達を介してVoのGöran Edmanを紹介され、3人でWHITE ON BLUEアルバムに収録される曲を完成させた。DsのPer Lindvallと彼の弟でBのSven Lindvallの2人と合流した後全てのバックトラックを録音し直す事にした為、レコーディングには長期間を要した。彼らが音に吹き込んでくれたグルーヴ感が非常に刺激となり、最初から全てをレコーディングし直す事になったのだ。その後、プロジェクトはプリ・プロダクションに時間をかけ、作詞家のEva Olsonが歌詞を手掛けた。

遂に最終レコーディングが始まった。全ての作業同様、Voアレンジに多くの時間を割いた、その結果はWHITE ON BLUEアルバムで聴く事が出来る。

コンガとボンゴを担当してくれたパーカッショニストPablo Cepedaにも連絡を取った。

Nina InhammarはバッキングVoの幾つかを担当。ホーン・セクションも尽力してくれた。トランペット:Leif Lindvall、Hans Dyvik、トロンボーン:Urban Wiborg、そしてサックス:Wojtek Goral。Wojtekは”Flying”でサックス・ソロを披露している。

*音楽*

CROSSFADEは「変化」を意味する。長年自分達が培って来た全てのインスピレーションと遺産を通じての変化だ。60、70、80年代から最近のもの迄様々な影響を受け、CROSSFADEの音に形を変えている。勿論、ウェストコースト系やAORと言われる音楽に傾倒しているが、もう少し違った方向性を目指した。70、80年代的なものと同様に60年代的な手法でVoアレンジがなされているのと、21世紀風に手を加えたプロダクションも堪能出来る。かつて作られたもののリミックスではなく、新しく新鮮なものに変化させた曲の数々を生み出そうとした。TOTOやDavid Foster、Sting、Jay Graydon、PAGES、Michale McDonald、Steely Dan、Don HenleyやMR. MISTERのファンには満足して貰えると思う。

バンド詳細:

Göran Edman (Vo)
GöranはYngwie Malmsteen,STREET TALK, KARMA, MADISON等と活動して来た、非常に才能溢れるシンガー。

Per Lindvall (Ds)
Perは北欧で活動しているアーティスト全てと仕事をした経験がある人物。彼はここでは最高のドラマーだろう。ABBAのメンバー全員からMichael Ruff迄仕事をしている。最近はa-haとツアーしている。

Sven Lindvall (B)
SvenはPerの弟で、セッション・プレイヤーでありプロデューサー。彼もa-haとツアーしている。ここでは最高のベーシストと称される。

Pablo Cepeda (congas/bongos)
Pabloもセッション・プレイヤーで、プロデューサー業も作曲もこなす。彼は素晴らしいシンガーでもある。

Lars Hallbäck (G)
Larsは70年代からHRバンドで演って来た人物で、80年代にはAOR系バンド、現在はCROSSFADEに在籍。 スタジオでプロデューサー、エンジニアとしても働いており、このアルバムをRichardと共同エンジニアリング&プロデュースしている。

Richard Stenström (Key)
Richardは素晴らしいキーボード・プレイヤーであり、作曲家でもある。彼は沢山のセッションの仕事もしている。

Nina Inhammar (backing Vo)
Ninaはスウェーデンのポップ・アクトFRIENDSにかつて在籍。現在はNINA & KIMで活躍している。

ホーン・セクション:
Leif Lindvall(トランペット)
Hans Dyvik(トランペット)
Wojtek Goral(サックス)
Urban Wiborg(トロンボーン)

LeifはLindvall兄弟の長兄である。彼はWHITE ON BLUEアルバムのホーンのアレンジを担当した。彼等はロック・オペラCHESSで演奏しているプロのセッション・ミュージシャンで、色々なバンドでツアーもしている。

 

 

*作曲*

作曲:Lars Hällback、 Richard Stenström、Göran Edman
作詞:Eva Olsson

版権:ELLER MUSIC

*プロダクション*

アルバムはELLER MUSICスタジオで録音、エンジニアはLars HällbackとRichard Stenström、プロデュースは彼等2人である。Voアレンジは主にGöran Edman、そしてLarsとRichardも担当した。

ミックスにあたっては、スウェーデンで最高の腕を持つRonny Lahtiに連絡を取った。Ronnyは最高の人物であり、大物達との仕事を経験している。EUROPEやROXETTEとの仕事もこなしている。

マスタリングでは「最高の状態」を維持し、CUTTING-ROOMのBjörn Engelmanと作業:魔法だ!

ミックスはUlf Kruckenbergsスタジオで行なわれた。

友達でマネージャーのPär Winbergのお陰で、ドイツ・ミュンヘンのMTM MUSIC、日本クラウンとの契約に漕ぎ着けた。

*作品*

WHITE ON BLUEアルバム

1. The Day The Music Died- 9/11. (7:33)
ニューヨークでの2001年9月11日の悲劇についての曲。ツインタワーへのテロリスト達の攻撃の直後にこの曲を書いた。誰もがこの最悪の出来事に衝撃を受けたのと同様、その悲劇は我々の人生をも変えてしまった。
曲は、ドラムとパーカッションが唸るドラムループ(ドラムの輪)と共に始まる。アルバムのムード作りをしてくれている1曲だ。

2. Did You Really (5:41)
終わってしまった、そしてそれが最善の選択だったという関係についての曲。陽気な曲に暗い歌詞がついている。よりロック色の強い流れに移行していくヴァースに乗るMANHATTAN TRANSFERの様な壮大なVoアレンジ、素晴らしいリードGに霞のかかった様なシンセが最後迄曲を引っ張って行く。ブリッジでホーンが入って来るのが分かるだろう。

3. Vanity Fair(5:03)
スターダムや名声についての曲で、古いブルースのテーマの変奏:落ちぶれている時は誰も君を知らない。あらゆる代償を払って得た名声。曲全体に渡ってPerのシンセ・ドラムの演奏を織り込んだ、カッコ良くてスムースな曲。素晴らしい。NinaがバックVoで参加。シングルに向いていると思う。

4. Flying (5:56)
解き放たれ、思い切ってチャンスを掴もうとする事についての曲。人生は一度しかないのだから、リハーサルなどない一度きりの人生で何かをした方がいい。
スムースでジャジー感がより溢れたイースト・コースト風の曲。エンディングでのWojtekの素晴らしいサックス・ソロを含めた、とてもあっさりした演奏のレイド・バック。好きな曲の1つ。

5. A Deeper Shade Of Love> (4:22)
亡くなってしまった親しい人についての曲。愛に溢れた悲しい曲に仕上がっている。GöranとRichardの素晴らしい演奏が冴えるピアノ・バラード。Göranは巧くゴスペルのアレンジも取り入れている。通常こういった曲はアルバムの最後に収録されるものだろうが、とても気に入ったのでアルバムの中盤に収録する事にした。

6. Thorns Of Life (5:00)
君が何をしようと、君が誰だろうと…最後には1人ぼっちになるものだ。少しプログレの要素が入った1曲。孤独を反映した作品。

7.  Loving Eyes (6:33)
昔の恋愛を懐かしむ曲。ヒットの可能性を秘めた、伝統的なサウス・ウエスト風の作品。シングルになるかも。

8. Time (5:30)
時が癒し、時が語ってくれる。Göranの素晴らしいVoと「ワイヤー」Gとコーラスを伴ったバラード。

9. Don’t Really Matter (4:53)
完璧な愛の様な存在があると思うかい?隣にあるバーからの小さな抒情詩。70年代のグルーヴを盛り込んだ曲。

10. You(5:41)
伝統的なロックだがラヴ・ソング。アルバムの終わりに速いソロのある曲には皆慣れ親しんでいるので、こういう伝統的ロック・トラックを収録したかった。

*バンドの未来*

CROSSFADEは同じバンド編成で次のアルバムのレコーディングを既に開始している。

 

(CROSSFADEプレスリリース資料より)

 

 

 

(Discography)

WHITE ON BLUE (Nippon Crown, 2004)