Bente Smaavik – E-mail Interview (2017)(日本語)

 

*彼女は美しく歌う*

1990年前後に西新宿の輸入盤屋がこぞって北欧メロディアス系のCDを仕入れて、4千円前後の高値で販売していた事を覚えていらっしゃる方、また実際に購入なさった方ならご存知だと思います。ノルウェーのBLONDE ON BLONDEもしくはPERFECT CRIMEというバンドがありました。Bente Smaavikの存在はそれをきっかけに日本の北欧メロディアス系ファンに知られました。
それ以降話題が途絶えていましたが、現在はソロ活動を中心にして様々なプロジェクトにも参加、2014年に結婚した夫のVictor Borge (AMMUNITION)との作品も発表し、精力的な音楽活動を展開しています。
今回は彼女とのEメール・インタビューをお届けします。

 

Photo by Kjell Roger Solstad

 

S-ROCK: 2012年に1979 – 2011というコンピレーション・アルバムを発売しましたね。貴女の音楽の歴史が分かる作品です。どういう経緯で発売する事になったのですか?

Bente: 私の大事な友達でジャーナリストのJohan Svendsenが何度も勧めて来たのよ、ベスト・アルバムの様なものを出すべきだ、と。それで2012年に発売したの。Johanはその年に亡くなってしまったわ。彼の存命中にCDを発売する事が出来て本当に感謝しているわ。

S-ROCK: CDブックレットはノルウェー語で書かれています。それぞれの曲について少し解説して頂けますか?

Bente: 01. Walk With Me

BLONDE ON BLONDEとPERFECT CRIMEのギタリストJimmy Iversenが書いた曲よ。彼のソロ・アルバムの中の曲なの。力強い歌詞の美しいバラードよ。

02. Vision Of Lust

Jan Holberg Projectの”SENSE OF TIME”からの1曲で、Joe Lynn Turnerをフィーチャーしているわ。2011年と13年にJan Holberg Projectのツアーにシンガーとして参加して、バッキングVoもやったわ。”Vision Of Lust”はアルバムの中の1曲で、Joe Lynn Turnerと一緒に歌えてとてもラッキーだった。

03. Hard To Say Goodbye

2005年にA TRIBUTE TO STAGE DOLLSというプロジェクトのWINGS OF STEELアルバムに参加したの。STAGE DOLLSはノルウェーのAORバンドの最高峰の1つよ。彼等の曲を私のヴァージョンで歌ってくれとオファーされてとても幸運だったの。私は”Hard To Say Goodbye”を選んだわ。この曲は国営ラジオでヒットを飛ばしたのよ。

04. Vinterfolket

ある期間HAMMERS HAREMというバンドで歌っていたわ。私達はスキーのノルウェー国内大会の公式曲 “Vinterfolket(Winter People)”を書いて、GRANASENスタジアムでHarald国王の前で演奏したのよ。

05. I Natt

“I Natt (Tonight)”はHAMMERS HAREMのCD”EPROLOG”からの曲。2006年に発売されたわ。

06. Leaves In The Wind

ようやく私の自身のCDね、(3曲入りEP)2004年に発売されたの。”Leaves In The Wind”は国営ラジオで放送されて、5週間もの間NORSKTOPPENというチャートにランクインしていたわ。この曲が大好きで、自分のバンドのライヴで演っているのよ。

07. Hot Stuff

10年の後私達、Chrisと私(BLONDE ON BLONDE)はまた何か一緒にやる事にしたの。何ヶ月か一緒にバンドをやって、一緒にライヴをやったわ。”Hot Stuff”はDonna Summerのヒット曲のカヴァーよ。

08. Oern-Sangen

私の友達で、ノルウェー1の女性チームOERNのサッカー・コーチのPer Erling Tilset Larsenが、チームの曲を歌ってみないかと誘ってくれたの。勿論よ!長い間この曲はスタジアムで使用されているのよ。

09. Stripped To The Bone

この曲はPERFECT CRIMEから。素敵なグルーヴ感のある曲で、特にライヴで演奏すると最高。元WHITESNAKEのBernie Marsdenがプロデューサーだったわ。1990年にイギリスのCHAPELスタジオでレコーディングしたのよ。

10. Am I Right

PERFECT CRIME… “Am I Right”の第2ヴァージョンね。以前BLONDE ON BLONDEでこの曲の違うヴァージョンをやった事があったわ。”Am I Right”は素晴らしいバラードで、勿論まだライヴで演っているの。

11. Love Me Or Leave Me

1989年、BLONDE ON BLONDE…ライヴで演るのに最高の曲。PERFECT CRIMEはこの曲の別ヴァージョンをやったわ。私個人はBLONDE ON BLONDEのヴァージョンが一番だと思ってる。Jimmy IversenとSteinar Eikum、ギタリストとベーシストがBLONDE ON BLONDEとPERFECT CRIMEの殆どの曲を書いてきたわ。

12. Sail Away

BLONDE ON BLONDE…1988年に発売された1stシングル。ストックホルムのMONTEZUMAスタジオでレコーディングしたわ。これが大きく動き出す事の序章になったの。

13. Normal Life

この曲にはゲストVoとして参加したわ。ROADのアルバム”BREAKING OUT”からの曲。ギタリスト(Jimmy Iversen)とドラマー(Willy Bendiksen)は後にBLONDE ON BLONDEとPERFECT CRIMEで私と活動する事になるわ。

14. God Tur Til Paris

FOUR JETSは70~80年代にノルウェーでよく知られたバンドだったわ。彼等はヒット曲を幾つか持ってたの。1982年に私が優勝した才能発掘コンテストの後、彼等と一緒に歌って欲しいと依頼されたの。”God Tur Til Paris”はノルウェーでの裁判についての曲で沢山の注目を集めたわ。

15. Per Kleppe Og Skattesnytera’n

1979年…私の一番最初のバンドで、最初のスタジオでの経験だったわ。私達のギタリストが持っていたロッカーで何年か前にテープが見つかったの。Terje Nilsenが、テープから音が消えてしまう前にデジタル化するのを手伝ってくれて本当に幸せよ。音は最悪だけど、私にとってはかけがえのないものだわ。私は14歳だった… SUBWAY SUCKのスタジオで歌ったわ。当時のDag Ingebrigtsenのバンドよ。

16. Benny Bankboks

Per Kleppe Og Skattesnytera’n の”Benny Bankboks”はノルウェーの泥棒についての自作よ。

S-ROCK: 日本やノルウェー国外の他の国の貴女のファン達がこのインタビューを読んだら、このCDに興味を持つと思います、どうやったら買えますか?

Bente: 以前はTYLDEN & Co.にディストリビューションを任せていたのだけど、今は私から直接買うのが唯一の方法ね。それと、SportifyやiTunes等でデジタル音源として買う方法ね。

(S-ROCK注: サイン入りCDが欲しい方は、直接Bente本人に彼女のFBか公式サイトより連絡して下さい、勿論英語でお願いします。英語が苦手という方は、弊サイトのメールフォームよりご相談下さればお手伝い致します)

 

Photo by Kjell Roger Solstad

 

S-ROCK: 貴女の歌はこれ迄以上に良くなってますよね、歌う時何が一番重要ですか?どうやってそんな風に声を維持しているんでしょうか?

Bente: どうもありがとう!声の維持の為にあれこれやっている訳じゃないわ。夫のVictor Borgeと私は沢山練習する場所としてスタジオを自宅に持っているの(ENGLAGARDスタジオっていうのよ)。これ迄喫煙歴は全くなくて、正しく健康的な生活を送っていると思うわ。

S-ROCK: 2013年以降貴女は毎年シングルを発表しています。フルアルバムを発売する予定はありますか?

Bente: アルバムになるのは確かよ!いつになるかは分からないけど、いずれ出るわ。その前に、もっとシングルが出るからチェックしてね!

S-ROCK: PERFECT CRIMEのBLONDE ON BLONDEアルバムがドイツのレーベルYESTERROCKから、そしてLABYRINTH OF LOVEがドイツのレーベルNL DISTRIBUTIONから発売されています。それらは公式に発売されたのでしょうか?

Bente: PERFECT CRIMEの再発盤については知らないわ。唯一知ってるのは、2012年にEMIが連絡してきて、PERFECT CRIMEの作品が遂にデジタル・メディアとして再発されるべき時が来たと言われたって事。うーん…でもまだSportifyでもiTunesでも見つけられてないのよね。だからYESTERROCKは私には未知のレーベルよ。
2007年にLABYRINTH OF LOVEはドイツのレーベルのNL DISTRIBUTIONから再発されたわ。彼等から再発の要望を受けた私達のベーシストSteinar Eikumから電話があったわ。これが私達が知っている全ての事よ。

S-ROCK: 1990年前後に日本の輸入盤店が北欧からメロディックHRやAORのCDの輸入を始めて、彼等は1枚4000円といった高額で販売していました。当時北欧のバンドやアーティストのCDを買うのは非常に困難だったからです。PERFECT CRIMEのBLONDE ON BLONDEのCDも4000円前後したと記憶しています。

Bente: それは素晴らしいわ。

(S-ROCK注:Benteはこちらの意図する所を良い方に捉えた様です)

S-ROCK: ソロ活動に加えて最近の貴女の活動といえば、TNTやTROENDER-FESTIVALやSOULSISTER等で歌う事ですよね。何か最新情報や、新しいプロジェクトやバンドの情報はありますか?

Bente: 最近はSOULSISTERで歌っているけれど、TNTとはもう仕事をしていないのよ。3月にGran CanariaでのTROENDER-FESTIVALに参加してDiesel DahlやTerje Tysland、CASINO STEEL、Dag Ingebrigtsenと一緒に仕事したのは素晴らしい経験だった。
まだちょっとした秘密なんだけど、Chrisと私(BLONDE ON BLONDE)は再びバンドを始めて、シングルの発売と幾つかライヴをやる事を予定しているわ。プロジェクトの名前は多分「Chris Candy and Bente Smaavik – former BLONDE ON BLONDE – Back To The Roots」になると思う。

S-ROCK: TNTがTELL NO TALES30周年記念ライヴをやる際は貴女も再来日しますか?

(S-ROCK注:先にBenteがTNTとはもう仕事をしていない旨回答していますが、この質問はその回答を受け取る前に送っています)

Bente: 残念ながら私はもうTNTのバッキングVoをやっていないのよ。

S-ROCK: 日本に居る貴女のファンにメッセージを頂けますか?

Bente: 日本の皆さんのサポートに本当に感謝しているわ。いつかまた日本に行けたらいいわね。大きなハグをみんなに。

 

(Discography)

*Single of solo work*
Join The Band (2016)
Come To me (2015)
Still Strong (2015)
Snart e det jul (2014)
Samklang (2014)
Meant To Be (2014)
Sweet Summer Feeling (2013)
Mature (2003)

 

*Album of solo work*
1979-2011 (2012, Smaavik Records)

 

*BLONDE OF BLONDE/PERFECT CRIME albums*

BLONDE ON BLONDE (1990, EMI Norsk As)
LABYRINTH OF LOVE (1989, Blazing Records)

 

*BLONDE ON BLONDE/PERFECT CRIME singles*

Hot Stuff (1997, Norske Gram)
Am I Right/One of These Days (1991, EMI Norsk As)
Love Me or Leave Me (1990, EMI Norsk As)
Sail Away/Miss You (1988, CNR Records)

 

*FOUR JETS album*

TIL ALLE (1985)

 

*FOUR JETS singles*

Til Alle/God Tur Til Paris (1985)
Jeg Liker Det/Papirklipp (1984)

 

*HAMMERS HAREM album*

EPROLOG (2007, Nokken Records)

 

and more…..

 

Official Website
http://www.bentesmaavik.com/

FACEBOOK
https://www.facebook.com/bente.smaavik